立春　東風解凍（はるかぜこおりをとく）

春の風が川や湖の氷を溶かし始める頃、

北風はまだ身を刺すように冷たいですが、日差しには確実に春を感じます。

東風とは春風を意味します。

2021年の節分は2月2日、立春が2月3日です。

節分が2月3日でないのは1984年の2月4日以来37年ぶり、

2日になるのは1897年2月2日以来、124年ぶりのことだそうです。

立春は太陽が天球上を通る経路を等分に分割した座標、黄経が315度になる時とされています。

春分が0度、夏至が90度、秋分が180度、冬至が270度です。

今年は315度になるのが2月3日23時58分50秒だそうです。

なんとも微妙なズレですね。

立春の前日2月2日が節分に当たります。

長年2月3日が節分、4日が立春という暦に慣れ親しんできましたが、

これから先は乱れるのだそうです。

2057年までは4年に一度2月3日が立春、

その後2月3日と4日が2年ごとに交互に訪れ、

2089年から三年連続2月3日、四年目に2月4日を繰り返し、

21世紀が終わりを迎えるそうです。

※須賀隆「立春と二至二分の日付推移」日本暦学会より

元々中国で生まれた二十四節気なので日本の気象とはズレや違和感が生じます。

梅雨時期に夏至だったり、暑さ真っ盛りの頃立秋だったり、

今のように寒さが一番厳しい時期が立春だったりと。

しかしながら「暦の上ではもう春ですね」など

季節とのズレを承知した上で自然に二十四節気を使っています。

この季節を先取りしたズレこそが日本らしさでもあり、

日本文化を豊かに彩っているのではないでしょうか。

二十四節気では一年を24等分して

奇数を節気(節)、偶数を中気(気)とし、立春から始まり大寒で終わります。

この中で光の季節の暦、昼夜の長さで季節を感じる中気

夏至(昼が一番長い)冬至(昼が一番短い)を二至、

春分・秋分(昼夜長さが同じ)を二分、この4つを二至二分と言い、

新しい季節の始まりの節気である立春・立夏・立秋・立冬を四立と言います。

二至二分と四立をあわせて八節と言います。

節分は雑節と言い季節の変わり目の目安で、色々な行事が行われます。

・社日

春分、秋分に最も近い戊の日。春には豊年を祈り、秋には成熟を祝う。

・節分

立春の前日のことで、邪気を払う行事を行う。

・彼岸

春分と秋分の前後の3日。自然の恵みやご先祖様に感謝し供養する日。

・土用

立春、立夏、立秋、立冬の前18日間。

・八十八夜

立春から数えて88日目。種まきの目安の日。

・入梅

二十四節気の芒種の後の壬の日。梅雨はそれから31日間とされている。

・半夏生

夏至より10日後とされる。天より毒が降りてくるとされている。

・二百十日

立春から数えて210日目。台風が訪れるとされている。

・二百ニ十日

立春から数えて220日目。二百十日と同じく農業や漁業の厄日。

古くから伝わってきたものは大切にして、それに縛られるのではなく、

上手く今の生活に活していけたらよいですね。

さて、今回は

戦士のポーズ4、リバースウォーリアー「ヴィラバドラアーサナ4」です。

2021.02