其の八「甘く見てた・・抗がん剤副作用」
CVポート埋め込み手術(今更ながらちゃんと調べてみました)と初回抗がん剤投与のために入院したのは、J医大の緩和ケア病棟。。。この入院は精神的にとても辛かった。
埋め込み手術は入院2日目に、傷が落ち着いた退院の日に抗がん剤の投与が始まった。
前回、記憶違いで1回目は病院で針を抜いてもらったと書いちゃったけど、そういえば退院の日に一緒に点滴の針を抜くレクチャーを受けたのだった・・
手術自体は簡単だったけど、そのポートのおさまり具合にショックを受けた。
なるべくわからないような位置にしますねて言ってくれてたのに、半袖のTシャツを着ても完全に見えちゃう上腕外側の下の方だったのだ。楕円形の高さ1センチ弱あるポートはかなりの違和感があった。
先生の説明では、血管が細いのだから、今後色んな点滴にもここが使えるし楽になりますよ、とのことだったけど、結局、抗がん剤以外でこのポートを使用することはなかった。
緩和ケア病棟はとても静かだった。終末期を迎えた方々が痛みやその他の苦痛を和らげるためのケアが行われ、毎日命が旅立っていった・・・入院したその日の夜に同室の方が旅立たれた時はショックであまり眠れなかった。いたたまれなくなり、日中は病室を抜け出して病院中を放浪していた。夫には「今日は○○病棟サロンにいるよ」と連絡し、病室の外で会っていた。
夜はひたすらヘッドホンでテレビを見たり音楽を聴いたりしていた。苦しむ声、ご家族のすすり泣く声を聞くのが辛すぎた。
いつかは自分にも訪れるその日、その時に夫はどんな気持ちなのだろうかと思うと胸が張り裂けそうになった。
本当に長い5日間の最終日に抗がん剤投与が始まった。
朝からポートから薬を投与。昼過ぎに迎えに来てくれた夫とともに、針の抜き方のレクチャーを受ける。左腕に刺してあるため、夫に全面的に協力してもらい抜いてもらうこととなった。
べつにたいして難しくは無い作業なのに、二人共緊張しちょっとビビってしまった。
そのまま点滴のボトルを肩にさげて帰宅したが、1回目はたいした副作用も出ず、余裕だった。これぐらいなら6クール余裕でクリアできるなとまた能天気に考えていた。
しかし、回を重ねるごとに、いろんな事が起こり始める。
2回目以降は病院で半日かけて薬を投与して残りを肩にぶら下げて帰宅し、そのまま昼も夜も点滴ボトルを身につけた状態だ。3日目に夫に針を抜いてもらい、抜いた針は専用の保存袋に入れて、腕を消毒してもらう。そんな流れだ。そしてじわじわと副作用がやってきた。
まず、投与が終わった後にひどい脱力感と吐き気が始まった。
髪の毛は抜けないタイプの薬と聞いていたのに、朝起きると枕が抜け毛だらけ。
シャンプーすると排水溝が髪の毛で埋まった・・・
3回目頃からは手足のしびれ、特に手の指先が第二関節ぐらいから異様なほど黒ずみ、冷たい水に触るとびりっと電気が流れるような痛みと痺れ襲う。
ピアノの鍵盤にふれてもビキッと刺すような痛みが走った。
季節は夏なのに、裸足で床を歩くとびりびり刺すような痛みが走る。
だんだん起き上がることも苦痛になってきて、だけどそんな自分が嫌で、必死で動こうとし、出掛けたりもしていた。だが、めまいもひどくなってきて歩いていると倒れそうになった事もあった。電車のホームから落ちそうになったことも。。
朝、起きれなくてベッドに横たわっていたら夫が「大丈夫か?死人のような顔をしているぞ・・」と言った事があった。
顔も黒ずんで、食欲もまったくないので痩せてきて、ほんとに心配な姿だったのだと思う。
4回目を終える頃には、これは、この抗がん剤で殺されてしまうのではないか、夫も私も、そう思ったのだった。
Next yoga
自分らしく輝く 彩り豊かな人生を歩むために NEXT YOGA は少人数制でアットホームなヨガ教室です。 お一人様お一人様をしっかりとサポートいたしますので、 初めての方も安心してヨガを学んでいただけます。 【多摩境教室】【曙橋教室】 その他、企業様への出張ヨガレッスンも受付ておりますのでお気軽にご相談ください。
0コメント