霜降 霎時施(しぐれときどきほどこす)
霎はこさめとも読み(こさめときどきふる)とも言うそうです。
霎、時雨は秋から冬にかけてしとしとと降る雨の事で、
雨を表す言葉の中でもよく使われて馴染みの深い言葉ですね。
「旅人と我が名呼ばれん初時雨」
文学に特に詳しくもない私も知っている芭蕉の句です。
冬の入り口を感じさせる時雨に濡れながら、旅人と呼ばれる存在になるんだという
なんとも悲しくも潔くもある覚悟なのでしょうか。
学生の頃もっと授業をちゃんと聞いておけば良かったと後悔するこの頃です。
雨を表す漢字の多い事。
秋に降る雨のことは、秋の長雨、秋霖、秋霖雨、秋時雨
など色々な美しい表現がありますね。
自然界では、雨が降って土に戻り、
深い土の中で温められた水分が気化して「陽気」になり、
陽気は天に昇って冷やされると霧や雲になり、
またそれが雨になり水に還って土に戻ります。
この自然のサイクルが人間の体の中でも起きています。
五臓六腑、腎と膀胱には水(すい)があり、丹田あたりの火の作用によって気になり、
その気が昇って肺で冷やされて水に戻って体をめぐり、
その一部がまた腎と膀胱に戻る、
そのように自然界と同じようなサイクルが体内にもあるんですね。
そう思うと、雨ってありがたい、なくてはならない存在ですね。
雨が降ってこそ、地が、大気が潤い、
その水分があってこそ体が潤うんですね。
今回は雨、水を意識して、体の中でも水を司る腎と膀胱を刺激する効果のあるポーズです。
腎膀胱経は冬の経絡ですが雨にちなみ少しずつ先取りです。
座位の片足前屈「ジャーヌシルシャーサナ」
前足は無理に伸ばす必要はありません。
足を伸ばすことで腰が引けて骨盤が後傾してしまうのであれば
膝を曲げて骨盤が立つ位置から前屈しましょう。
自分にとって大腿部裏側ハムストリングスからお尻にかけて、
そして腰や背中が気持ちよく伸びれば良いのです。
腹部に刺激が入って内臓の活性化にも繋がり、
余分な水分を排出する効果もあります。
足の太陽膀胱経、目頭の晴明からぐるりと頭頂を通り、後頭部から背部を通って
足の背面膝裏の委中やふくらはぎの承山を通って
足の小指外側至陰まで続く、一番長い経絡を伸ばします。
背中や肩甲骨周りの力は抜いて、筋肉を緩めてあげる効果もあります。
このポーズは無理のないところから始めて、
少し長めにキープしてみてください。
勢いをつけたり、力任せになることのないようにしましょう。
ゆっくり呼吸を繰り返すうちに、
体の下の方に降りていた「水」の中の必要なものが丹田温められ、
「気」になり呼吸に乗って昇っていく様子をイメージしてみてください。
体の中で繰り返される自然のサイクルを感じます。
Next yoga
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