二十四節気ヨガ 「小満 蚕起食桑」

小満 蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
絹糸を生み出す蚕を育てる養蚕が富国強兵の礎ともなった歴史。
今年の大河ドラマの主人公、渋沢栄一は養蚕や藍玉作りの裕福な農家に生まれ、
富岡製紙工場の設立にも深く関わったということで今後の展開が楽しみですね。

写真は桑の葉ではなく
ドクダミと蕗と春菊です。
狭い庭ですが日々成長する植物を今日いただく分だけ、
今日使う分だけありがたく収穫させてもらいます。

ドクダミは花を日本酒に漬けて、
葉は干してお茶にします。
春菊の黄色い愛らしい花は飾って、柔らかい葉はお汁の実に。
蕗はそろそろ硬くなってきましたので茹でて筋を取りきゃらぶきにしました。

今日も生活の中のヨガ。

『道元「典座教訓」禅の食事と心』
という本の中の最初のわかりやすい一節をご紹介します。
曹洞宗の開祖、道元禅師の「典座教訓」という料理を作る事食べる事も修行の一環であり、
食と仏道を同じレベルで説かれた経典を訳された本でとてもわかりやすかったです。
典座とは禅寺で食事を作ることを担当している役職で、
寺の僧たちのいのちと心を整える大事な責務なのです。

料理心得

一には
食材を管理するには、自分の瞳のように大事にしよう。
二には
米を洗い、菜を整える時、真心をこめ細心の注意を払う。
三には
「三徳六味」をそなえた食事作り。
四には
食材の量、質の良し悪しに一喜一憂せず親切丁寧に調理しよう。
五には
たとえ粗末な汁を作るときも、手抜きをしてはならない。
六には
たとえ上等な牛乳入りの料理でも、特別な心を起こしてはならない。
七には
執着を払うのが、仏道修行である。
八には
ご飯を炊くには、お釜が自己となる。
九には
米をとぐときは、水そのものが自己となる。
十には
食材と道具は自己そのものなり。分離することなかれ。
十一には
食事を作ることは有り難きこと、喜びの心を持とう。
十二には
食べ物をあつかうには、親が子供を思いいたわるような心を持とう。
十三には
食事をつくる姿勢は、一方に偏らないという大きな心を持ちなさい。

食材は全て命あるもの。
自分の瞳のように大切にあつかう。

三徳六味とは精進料理の基本で
三徳(料理人の心得)
・軽軟(きょうなん)
    あっさりとして体にやさしく真心をつくす
・浄潔(じょうけつ)
    身も心も清潔である
・如法作(にょほうさく)
    作法やしきたりや戒律に反しない
六味(必要な味付け)
・苦味・酸味・甘味・辛味・しょっぱい・淡味
六味の「淡味」こそが精進料理の極意なのかもしれません。
食材の味そのものを引き立てる淡い味付けです。

調理道具は自分の分身のように、
きちんと整理して真心を持ってあつかう。

食材が粗末だとか高級だとかいう点に関わらず、等しく真心と敬いの心を持つ。

食事を作るということは子供を育てる親心にも似た尊いものである。

このように調理をするにあたり忘れてはいけないこと、食材に対する姿勢を説いている教本です。

「もったいない」と言う言葉がありながらも
フードロス大国と言われている日本。
コロナによる今の状況も考えて
食材の輸入も見直してみたほうがよいのかもしれません。
「輸入してまで食材を捨てるおかしな国」
との汚名も真摯に受け止めて、
いきなり実践は難しくとも、
典座教訓の教えを噛みしめてみたいですね。
まずは個人の食卓から見直していけばきっと思いはつながると思います。

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